ケンチーロ、知る人ぞ知る俺のあだな。25ぐらいのときだろうか、このあだなで呼ばれてた、当時撮影していた映画「RAFT」(甲斐田祐輔・監督作品)のスタッフ2名に。今思うと、その頃から、好きだったんだな、このケン・ローチ監督。撮影中、彼の話ばかりしてたのを思い出す。ロケ先の山奥のセブンイレブンの駐車場で熱く語ってたっけ。
今、彼の最新作品「この自由な世界で」が渋谷シネ・アミューズ他日本各地で公開されている。
町の片隅での出来事や人の営みから見えてくる社会全体の構図みたいなもの・・・彼の作品を見るたびに、何日間も考え続けることの出来る宿題をもらう。
「社会派」みたいな言われ方をすることも多いけど、ちゃんと映画という芸術として成り立っている作品を打ち出す、ケンチーロ、いや、ケン・ローチ。
彼の現場では、台本は本番ギリギリまで渡されないとか。
次に何をするかということに囚われがちな俳優という仕事にいとも挑戦的、けれども俳優がちゃんとその挑戦に応えている感じがすごい。マジすごい。
台本をギリギリまで渡されないにしても、前もって渡されるにしても、次に何が起こるかわからないという緊張感をもって、俳優という仕事ができたらいいなと思うし、そういう俳優さんを見たいと思う。
人生と同じです。ドキドキ、ワクワクしていたいし、俳優としても常にそうありたいなと思う。
観客が見たいことって、きっと、そういうことなんだろうなって思う、「次、どうなるの?」って思わせる芝居。
説明的な作品が蔓延っているからな・・・。説明的な人生はないのにね。
機会あれば、ケン・ローチ作品、観てみてください。
一番有名?なのは、2006年カンヌでパルム・ドールを受賞した「麦の穂をゆらす風」。
個人的には 「やさしくキスして」が好きですが、あれもこれも観てほしい・・・ ケン・ローチ特集とか、どこかの映画館でやってくれないかな・・・Tweet
2008-08-21
ケン・ローチ ken loach またの名をケンチーロ
投稿者 Otani Kenjiro 時刻: 0:05
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1 件のコメント:
ケンチーロ氏のおすすめとあって、さっそく昨日観てきました。(シブヤでは『DMC』は満杯でおののき、今から時間の合うものと、飛び込みました)正直、地味な作品だし、おすすめがなければ観に行けなかったかも。ありがとう。行ってよかったです。この割り切れないかんじが、たまんなくよかったです。なんとなく続けて『TOKYO!』観たんだけど、この映画の後のせいだったか、ゆるすぎてつまんなく感じてしまいました。(ポン・ジュノの作品は好きでしたが)
また、おすすめ、教えてくださいね。
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