ダウト。そんなカードゲームをよくやってた。人の嘘を見破るゲーム。誰か嘘をついてないかと疑ってかかるゲーム。秘密や嘘は人をドキドキさせ、疑うことで人の心は高揚する。妄想という想像力を使って、疑いを増殖させる。
枕を切り裂いてみる。空っぽになるまで切り裂く。すると無数の羽毛が散乱する。
疑いは噂になって広がっていく、その比喩。映画「ダウト」より引用。
噂は瞬く間に広がっていく。事実かどうかは問わず、人づてのことばがまるで真実となって広がって行く、疑いがなし得る恐るべし偉業。
あの人はああいう人らしいよ、が、あの人はああいう人だよ、と予想から断定に変わっていく。
曲折した見方をすれば、「優しい人らしいよ」が「優しい人だよ」に変わっていくときに、事実の有無を問わず、それを信じ始めたときに、本当にそうなの?と疑い始める可能性だってある。
自分の観点をしっかりと持ってるようで、それはとても曖昧にもなりえる。いつの間にか、数量の多い情報に揺さぶられ、それが自分の観点になってしまうかもしれないから。
疑問と矛盾を繰り返しながら、演劇や音楽や映画や詩を通しておおっぴらげになって表現していけたらなと思う。秘密・嘘・疑心は強力な芝居作りの要素!なんだと演出プランを考えていると思う。小さいときに「・・・してはいけないよ!」と言われたことが、芝居の要素になり、「・・・してはいけないよ、って言えたらいいな」ってことが伝えられるかもしれない。
ダウト- あるカトリック学校でを見て感じたことでした。
ジョン・パトリック・シャンリィ作・監督
必見です。
トニー賞・ピューリッツァー賞をW受賞した舞台劇です。
メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・フォフマンの共演もさることながら、脇役の人たち、すごいです。
疑ってしまう自分と向き合い、疑ってしまうことを自覚し、寛容になれたらなと。
そんな作品をいつか自分も作ってみたいです。
マジ機会ある方、見てください!
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