2011-09-17

「この空の花」撮影の日々徒然 

長岡から帰京。

約ひとつきの滞在。

大林宣彦監督の作品「この空の花」の撮影。

俳優としても参加させてもらいつつ、現場での仕事をさせてもらいつつ。

濃い日々。
振り返るとマトリックスのような別次元での現実が。

お疲れさまでした。



8月18日。こんな風景から。日本の原風景がありました。


着いて二日後に既にお別れが始まりだしてた。僕は撮影始まって3週間後からの参加だったから。
青森の一輪車クラブ。数日しか一緒にいれなかったけど、純粋と技術の高さが混在してた。


僕らの肩書きはクルークラッカーズ。俳優3人組で、現場の諸々も手伝う集団。
着いて3日目ぐらいだったかな、長岡のうまい酒で親睦会。


最初の撮影休み。長岡出身の友人から情報を得て、ひとりふらりと。


帰りちゃんと帰れるかまずは時刻表を写メしてる俺。


着いたところは朝日酒造。蕎麦と酒。
最高の組み合わせ。
まだこの先に何が待ち構えてるか知らない頃。


昔の酒蔵。


ホテルに戻ると日々スケジュールが。
えっ、明日俺出演になってる。

翌朝に台詞をもらう。

役どころは南相馬から長岡に避難してきた高校生と話をふらりとする酒屋のお兄ちゃん。
長岡入りする前に南相馬から帰ってきたばかりだったから、いろんな思いを巡らせながら演じた。


山古志。美しい。また日本の原風景に出会う。錦鯉の育てている棚の池。


コインランドリー。アメリカにいたときのことや、海外の空港で待ってるその感覚を思い出してた。


空を見上げ始めるようになっていた。深呼吸。


地元のお祭りの夜。空も燃えていた。


いよいよシベリア抑留兵になる準備。
ばさりと髪を切り落とす。


また空を見る。ホテルの部屋からみた日没。
2つの生命会社に挟まれて。


クラッカーズの松兄とコインランドリーに。


栃尾の山奥で見つけたご神体。


その横で見つけた夫婦杉。すごいパワー。
長岡の山の中で見つけた宇宙空間。


棚田が美しい。


空と田んぼが空間を分かち合ってる
感覚。


蛙は灰皿の上、じっとしてる。


またランドリー。撮影の濃い日々でなかなか写真撮れてないから、ふとすきま風が通っている時の写真ばかり。


見るがまま、の場所。実際にここに人が住んでいたなんて、と思いつつ。


クラッカーズでよく足を運んだチャンポン屋さん。チャンポンも皿うどんもマジうまかったな。夜遅くに唯一やってた店。行くと酒をごちそうしてくれる。


もう一人のクラッカーズメンバー。抑留兵になっていく。。。夫婦かってみたいに二人で動くことが多かったな。最高のパートナーでした。


シベリア抑留の撮影前。


ほかの抑留兵たち。マイナス40度のシーンを真夏の河川敷でやるわけで、汗をかいてはまずいからとマイクロバスの冷房のなかで。


長岡空襲のときに多くの人が逃げてきた、平潟神社での撮影。これ午前2時。


エキストラで来ていた2歳になる男の子。爆睡。
こんな小さな子が空襲の犠牲になったのかと思うと。。。

大人が始めた戦争も、大人が始めた原発も、犠牲になるのは子どもたち、なんてこと考えてた。


さらりとこんな高い一輪車に。


クレイジーキャッツの犬塚弘さんと。このシーンは楽しかったな。


怒濤の日々のなか、見つけたねぎらいのお酒。



クランクアップの日。午前2時に撮影終了。
部屋に戻り、語っているうちに朝日が上ってくる。なんだか感無量。


そして東京に戻る前の最後の〆は長岡なのに尾道ラーメン、七鐘屋さん。
最高に美味かった。

ホントに色んなことがあったのだけど、あまりにも濃い日々だったので、数少ない撮った写真から振り返りつつ綴りました。

この空の花に 感謝。

4 件のコメント:

KEN さんのコメント...

大谷様

検索エンジンで見つけてブログを拝見させていただきました。

東京都在住のKENと申します。
今月「この空の花」の長岡ロケでエキストラ参加させていただいて、同じくシベリア抑留された日本軍兵士の役をやらせていただいた者です。3日のロケではエキストラは3人いましたが、その中の一人です。
その節は暑い中大変お疲れ様でした。
NGも出してしまってすみませんでした。
(その後、4日、10日のロケにも参加いたしました。10日にもアムール河でお会いしていますね。)

少年時代より大林監督の作品が好きで観続けているのですが、まさか少しでも作品作りのお手伝いをさせていただけるとは思ってもみませんでした。
映画製作の現場を見るのも初めて、エキストラ参加も初めてで、ただ、ただ緊張のうちに終わりましたが、とても貴重な経験をさせていただきました。

撮影の方は昨日、天草で無事クランクアップしたそうですね。おめでとうございます!
今から完成が楽しみです。

それでは、またブログ拝見させていただきます。益々のご活躍をお祈りしています。

myskip さんのコメント...

大谷さん、クルークラッカーズの存在はとてもとても大きかったです!頼りになる三人組でした!
ゆっくり酒を酌み交わすゆとりもないままのお別れで、とても残念に思っていました。
でも、来年早々作品が完成する頃にはきっとお会いできるものと信じて、再会を楽しみにしています。
どうぞお体に気をつけて、今後益々、大谷さんの感性、才能が十分に発揮されますように祈っています!感謝を込めて。 千雅

Otani Kenjiro さんのコメント...

>KENさん、投稿有難うございます。あの日は暑かったですね、お疲れさまでした!!

>千雅さん、本当にお疲れさまでした。千雅さんが現場にいらっしゃると現場が明るくなるなぁ、といつも思ってました。酒酌み合わせる日を楽しみに・・・。

KEN さんのコメント...

大谷様

ご無沙汰しております。長岡ロケで抑留兵士役をやらせていただいたKENです。ブログ、楽しく拝見させていただいています。

「この空の花」完成おめでとうございます!

一昨日、「この空の花」公式HPに予告編が公開されたのを拝見しました。
60秒版 120秒版の2つとも後半部分に河川敷でのシーンがあって、伝説の花火師と戦友の抑留兵士達が映っていて。
素人の私などはもうそれだけで感激で、あの炎天下でのロケを思い出し、涙が出そうになりました。 全てが懐かしく、ありがたい思いで一杯です。

4月7日から新潟・長岡先行公開とのことで、ぜひ初日に長岡に観に行きたいと思っています。この作品が、全国津々浦々で上映されることをお祈りいたします。

今後も大谷様のご活躍、楽しみにしています。