諏訪敦彦監督の作品。
僕が日本に帰国後、最初に出会わせてもらった監督。
現在、彼はフランスで映画を撮っている。
両親の離婚に直面している女の子二人。
一人はフランス人。もう一人はフランス人の父と日本人の母の間に生まれた女の子。
子供たちにとって、夢に見ることは現実の延長線にあるものなのかも。
夢なのか現実なのか断片的に物語は進んでいくのだけれど、きっと子供の在り方ってそういうことなんだと思う。こどもの生き方って、そのものが断片的。
つまりは、夢想することと現実とを区別しないんだと思う、子供は。もしくは大人も含めた人間は。
妄想や想像や、目の前に起きていることや、寝不足や食欲や、すべてひっくるめてリアリティー。
ここのところ、子供を描いた映画ばかり偶然的に立て続けに観てる。
動くな、死ね、甦れ −戦後のソビエトに住み、その現実の中をどう生き延びるか旅する子供のはなし。
かいじゅうたちのいるところ −自分の想像を現実的に体験するはなし。勿論瞬く間に感情移入。何度この原作を読んだことか。
WALKABOUT −イギリス人の姉弟がオーストラリアの原住民に出会い旅する話。自然のなかでの発見の連続。18のときに留学してた大学の映画のクラスで観て、ショックを受け、それ以来、タイトルを忘れたが故にやっと再会した作品。
つまりは、自然っていうのは夢の世界への入り口なのかも。
ユキとニナ。
フランスの森から日本の森へ。ネタばれになってしまうから皆まで言えないのだけれど、日本の森には何かが宿っている、って自分の日本人性に直面。もののけ? トトロ?
僕は色々な意味で多くの共感をおぼえた作品でした。
色々な二重構造が重なっています。
大人と子供。日本と欧州。妻と夫。東京とパリ。自分と相手。
口に出してしまう発言と
こころにしまっておく思い。
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