2009-02-24

ハンナのかばん アトリエ公演終了













劇団銅鑼アトリエでのハンナのかばんの公演が終わった。

昨夜、美術のパンチョさんと音楽のオーリさんが帰国するにあたり、セットが跡形もなくなったそのアトリエで打ち上げた。

キャスト・スタッフ・関係者一人一人によるスピーチ。俺の番が回ってきた。回ってくるまでに何を話そうか、ずっと考えてた。のに、みんなの話に聞き入り、いざ自分の番に回ってくると何も言えなかった。’なにも’言えなかった。語ることがなかったわけでもなく、話したい欲がなかったわけでもないのに、見事に何も言えなかった。振り返って自己分析してみても’なぜか’がわからない。多感な思春期を迎えた中坊と言ったところか。

なので、この場を借りて(誰に?)受賞スピーチ風に。














まずはお疲れさまでした。ありがとう!に溢れてます。縁や出会いや、機会や経験のすべてに。4年前に俺をイスラエルに送り出してくれたシアターXの上田さん。10年前に俺をシアターXに連れて行ってくれた大野一雄さん。イスラエルで出会って今回一緒に演出の仕事をさせてもらい、これでもかと学ばせてくれ、このご時勢に当たり前のようにユダヤ系・アラブ系・キリスト系の芸術家たちと芝居作りに取り組み、俺の下ネタに大爆笑してくれるモニさん。今回銅鑼がやるにあたってモニさんと俺のコンビを推奨してくれたイスラエル大使館の文化部。その推奨にまんまと乗り、渋谷まで足を運び、俺を説得し信じてくださった銅鑼制作の田辺さん。声をかけてくれてホントにありがとうです。ハンナのかばんを芝居でやりたいと言った言い出しっぺ、池袋のカフェで力説してくださったビッグママ・マルケータ役の谷田川さん。西武柳沢の駅前の完全に時間が止まっている喫茶店での打ち合わせに始まり、通常の孤独な執筆作業と打って変わって、稽古現場に足を運び俳優からアイデアを得て、日々変わる演出側のアイデアに対峙してくれた脚本家のいずみさん。ハンナのかばんを見つけてくれた張本人なのに、まじめそうなのに、子供に話をしてる人なのに、とことん正直なほどにお茶目な(いい意味で)史子姐さん。生粋の芸術家で、ことばで語り表現する人ではないのだけれど、彼のことばを聞いてると彼の思い描く世界がめちゃ明確に伝わってくる、アイデアの宝庫のような美術家、パンチョさん。そのアイデアの宝庫に瞬時に応える大道具の中杉さん。アイデアが溢れている創造の現場、ということはそのアイデアを責任もって具体化しなければいけない役割が必要なわけで、それを日々朝早くから夜遅くまで具現化に努め、実現してくれた舞台監督のスーさんと三田さん。自分も然りでモニさんやパンチョさんのアイデアに触発されながら、自分なりの意見を言い、それを何時間もかかる作業の中で、受け入れてくれて、対応してくれ、言語に対しても演劇に対しても本当に好奇心旺盛な照明家・横田さん。ホントに横田さんからは多くを学んだ。そして可愛がってもらった。そしてほんといい明かりになった。1時間20分の芝居なのに100近くの照明キュー。本番終わるとぐったりしてましたね、照明オペの武さん。毎日の稽古に参加し、稽古の中で作曲し、いずみさんのきれいな日本語詞に合わせ、心の琴線に触れる素晴らしい音楽を創ってくれたとっても繊細でお喋り好きのオリさん。その彼のこだわりにとまどいながらも向き合い、時に通訳抜きで’いい音めざせ’と頑張ってくださった音響の西田さんとゆりさん。いつも遠慮がち(苦手がち?)に、なのにびしっと伝達事項を伝えてくれ、常に何が起きているのか把握しようと努め、日々夜遅くまで稽古日誌を書いてくれていたゴマちゃん。日誌、活用させてもらうで!てんこ盛りのアイデアの中、最初はどうなるかと不安だったにも関わらず、最後には演劇の現場にどっぷりと足をつけ、いつの間にか劇団員みんなと仲良くなり、そしてついには本番のオペレーションまでやってくれてしまった、我らがエロイロハスの映像作家・星野ゆうちゃん!素晴らしい映像やったで!














そして、キャストの皆さん!!! 1年間のワークショップと2ヶ月の稽古。体力的にも精神的にもかなりきつかっただろうにも関わらず、こころを開きっ放しでいてくれた10人の俳優さん。先述の発起人・谷田川さんをはじめ、本番では心の葛藤からじっと立ち涙を流す父ジョージ・文雄さん。小さいからだだけど、めちゃ大きな心で子供たちを包み込む母マルケータ・郡ジーナさん。まっすぐに客の目を見つめ、舞台のエネルギーを一気に変えることができる強き史子役の純さん。優しさが滲み出る中、抑えようとする暗闇の部分が思わず出てきてしまうその瞬間がたまらない父ジョージ・元さん。優しさのベールに包まれていた虎が内側から湧き出てきた史子役・真希さん。自身の大きなからだと戦いながら、最後にはほんと表情の柔らかいお兄さんになった兄ジョージ・圭さん。まっすぐな眼差しが強く、悲しく、ホントに死んじゃだめ!と思わせるハンナ・さときょん。やんちゃで想像力の固まりでいつも新しい発見をさせてくれるジョージ・陽亮。何をしでかすかわからない、いつも笑かしてくれる、だからこそせつなくさせるハンナ・真知子。すばらしい面々との出会いに感謝、です!

そして、今一度改めてこの出会いマジックを実現してくれた制作の田辺さん。これだけの企画、よくぞ実現してくれました。声をかけてくださり本当にありがとうございました。

また劇団代表の山田昭一さんをはじめとする劇団員の皆様にも感謝致します。














おっと、まるで公演が終わってしまったような語り草になってもうたが、ほんとの旅はこれからです。アトリエ公演は終わりましたが、これからまずは3月いっぱい、池袋やら新宿やら三鷹やら・・・やらやら。そしてその後も日本各地での公演が着々と決まっている様子。
モニさん帰国後も頑張りまっせ!よろしゅうお頼み申します!!!

最後にすてきな写真を撮ってくれた一井りょうさんに感謝!このブログでも随時?アップさせてもらいます!

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この前は連絡くれてありがとう!
この文章読んでますます興味が湧いたよ
みんなみんなみなさんの
たくさんの思いがつまった「ハンナのかばん」、
あたしも
こころ、いっぱいで感じさせてもらうね。